35年目のリクエスト オールナイトニッポン読了。 [ラジオ・テレビ]
ライブドア騒動の最中に、思わぬ形でそのお顔がテレビで露出し、
時の人となったニッポン放送社長(当時)亀渕昭信さん
元々はディレクターとして、オールナイトニッポンをはじめとする
ニッポン放送黄金時代の番組を数多く手がけられたお方、
そしてその軽快なお喋りと知識を買われ、高島ひでたけさんに代わって
二世代目のオールナイトニッポンパーソナリティー”カメ"として活躍されました。
当時の人気ぶりたるや素晴らしく一時期は
全曜日彼担当の”ビバカメショー”を放送してた時代もありました。
彼がDJとして活躍されていた時代は
私はまだ生まれる前か、生まれたばかりの頃なので
当然リアルタイムでは知らず、後追いなわけですが、
それでも合法・非合法(w含め様々な形で入手し、
聞いた当時の番組の持っていたパワーだったり、
当時のリスナー=団塊やそのちょっと後の人達 の熱を感じることはできました。
ライブドア騒動で窮地に追い込まれていたとき、
困り果てた顔でテレビに登場するカメちゃんの姿を見た元リスナー達は
”カメちゃんガンバレ!"とニッポン放送へ手紙を送ってきたそうです。
(ちなみに私もあの当時、ライブドアの中の偉い人に
「カメちゃんは実はこんな凄い人なんだから侮らない方がいいよ。」と
申し上げた覚えがあります。)
DJとして活躍した時代からすでに30年も経っていたのにも関わらず、
ラジオの送り手と受け手というだけの一見希薄な、でも根の深い
繋がりが彼を支えたのです。
そして騒動を乗り越え、社長を降りた彼のもとに、
彼の母親がある荷物を渡しました。
それは母親が大切に保管していた
オールナイトニッポン当時に寄せられたリスナーからのハガキでした。
そしてそのハガキをもとに当時、ハガキをくれたリスナーに
35年ぶりに会いにいくという旅をはじめました。
その模様は、この春に「オールナイトニッポン 35年目のリクエスト」
という特別番組として放送されたのですが、
今回その番組の内容を整理・追記する形で本になりました。
私、頑張ってサイン本を入手いたしました。(ミーハー)
版元がなぜか白泉社というのが(カメちゃんもあとがきで触れてますけど)
ちょっとビックリしましたが、
ラジオ好きは言うに及ばず、
巷で言われている2007年問題に関心の高い方だとか、
私と同世代などで「(自分の親世代である)団塊の連中は害だ」とか言っているような
アンチ団塊の方も含めて広くオススメできる一冊です。
彼らが若い頃何を考えていたか?
そして今、これから何を想っているのか?
逆のパターンで当時「オールナイトニッポン」とライバル関係にあった
TBSラジオの「パックインミュージック」の元リスナーが集まって作った
「37年目の別の広場」という本も出ているのですが、
やはりカメちゃんが一人一人を訪ね、その主観で語っている分
わかりやすく読むことができました。
文体もカメちゃんの喋りを知っている人ならよりわかっていただけると思います
が、
「まるで喋りを聞いているような」テンポよく自然体で綴られていて
読みやすかったです。
カメちゃん 本当に素敵な本をありがとうございました。
そして「これから」何をなさるのか?にも期待してますよ。
P.S
実は最近、ラジオ業界自体がTBS久米vsLF小倉vsQRみのという
いわゆる土曜戦争をはじめとして、かつてのラジオ世代が
ラジオ回帰してくるような形で
ちょこっと活性化していることも影響してるのか、
ラジオ関連の出版がブームになってきているようです。
不定期で発行されている↓
ラジオDEパンチ2 ―Radio personality & program information (Vol.02(2006Feb.)) 白夜ムック215
- 作者:
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2006/01/31
- メディア: ムック
や、クイックジャパンなどでのラジオ特集を経て、
ついにはラジオライフ誌の雑誌内連載として
薬師神元編集長の手により小規模復活を遂げていた
三才ブックス「ラジオパラダイス」誌が17年ぶりに本格的復活を果たすそうで・・
1990年、当時16-17才だった私が
ライターデビューを果たした雑誌、因縁の雑誌です。
やっと少し春がきた?と思うと同時に、
でも現実社会より激しく深刻な少子高齢化問題は
まったく解決できていないのだよなぁ・・と頭を抱える今日この頃。
その昔、ラジオ番組表という、各局の番組表とべりカードをただコピーしただけの本を買ったのを覚えてます。当時から、僕、成長してないような・・・。特に脳が。
by バンコクで働く社長のBLOG (2006-11-29 20:47)
懐かしいですね~。
by noric (2006-11-30 19:49)
TBさせていただきました。
心の底から感動しました。
リスナーの元をめぐる著者のたびは、ライブドア騒動でおった痛手からの再生でもあったように思えました。
by タウム (2007-03-22 16:33)