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日本初の打ち込みonlyのヒット曲 [音楽]

Youtubeで楽しむ20年前のヒット曲シリーズ

「ダンシング・ヒーロー(EAT YOU UP)」by荻野目洋子

この曲が流行ってまもなくにSさんという人と知り合った。
Sさんはレコーディングスタジオのシステム設計などを手がけていた方で、
当時ですでに20代後半だったと思うので、今は結構いい年だろうと思う。

リアル厨房の私にプロのレコーディングの現場の世界や、
機材のことなどを丁寧に教えてくれたのだが、
Sさんの家で「内緒だよ」とこっそり聞かせてもらったのが
この曲と中森明菜のDESIREのマルチ音源だった。

マルチ音源というのはレコーディングの際に使うテープで、
そのテープにギターとかリズムなどのカラオケと
ボーカル、コーラスなどをパート別に収録してあるもの。

最終的にそれをミックスし、音量のバランスなどを決めて
トラックダウンしてCDの音源になるというシロモノ

Sさん宅にあったのはそれのコピーで、処理する前や没テイクとなった
ボーカルとか、カラオケだけとかの状態をいろいろいじりながら
聞かせてもらい、とても感動したのを覚えている。

その時に聞いたのが「ダンシング・ヒーロー」の制作秘話

「この曲のカラオケは全てコンピューターだけで作られているんだよ。
ほかの楽器入れないでそれだけで作った初めてのヒット曲じゃないかな?
だからすっごく安くできてるんだ」

86年当時はYMOのテクノポップの洗礼を通過して、
YAMAHA DX7を中心とするシンセサイザーサウンドが歌謡界でも
当たり前になっていくちょうどそんな時期

このあと90年代に入ると、荻野目ちゃんの事務所の後輩である
安室奈美恵とか、SPEEDあたりを筆頭に
ごく当たり前の手法になっていくのだけど、
この頃はまだかなりの冒険だったはず。

すでにシンセサウンドは当たり前になっていたものの、
まだ音が薄っぺらい感じに聞こえるとかいろいろ問題もあって、
完全にそれだけで作られているというのはあまり聞いたことがなかった。

まー、遡ると細野さん作による松田聖子の「天国のキッス」
ほとんどイーミュレーターだけで作ったとかって話もあったし、
ちょっと後でいうとWinkなんかはほとんど全てのヒット曲がその手法に
よるものになってるわけですが・・

だからこの曲が第一号という確証まではないんだけど、
当時の記憶をたどると相当いい線いってるはず。

実は結構大きな意味合いをもった曲なのかもね。
今聞くとかなり稚拙なサウンドだけど・・

荻野目洋子 Best Selection

荻野目洋子 Best Selection

  • アーティスト: 荻野目洋子
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2005/03/24
  • メディア: CD


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